第4回 レンズ構成 編

デジタルカメラや、監視カメラなどに使われている筒状のモノを総称して 『レンズ』 と呼んでいます

このレンズは、光を集めイメージセンサーに画像を結像させるもので、虫眼鏡のような1枚のレンズではでなく、凸(とつ)レンズ、凹(おう)レンズと呼ばれるレンズを鏡胴に組み込んだ集合体ものです。単品での名称は、中心に向かって厚くなるレンズが凸レンズ、薄くなるものは凹レンズです。

身近なものでは凸レンズは虫眼鏡や老眼鏡で使われており、凹レンズは近視用眼鏡などがあります。 これらを組み合わせることにより、望遠鏡のように遠くの景色を近くにみせたり、顕微鏡など小さいモノを大きくみることができます。

焦点距離によって 標準レンズ、広角レンズ、望遠レンズなどに分類され多くの種類があります。 レンズ構成の名称として基本なものは、天文学者の名前の付いた望遠鏡で知られる 「ガリレオタイプ」と呼ばれるの凸レンズと凹レンズのシンプルな組み合わせがあり、光学式ファインダーなどは「逆ガリレオ式」があります。

さらに凹レンズと凸レンズをを多く貼合わせて、多くの種類のレンズが開発されレンズ周辺の減光やピントボケを少なくなり性能が向上しました。

ここでは現行で販売されている、主なレンズ構成の名称の種類をご紹介します。 つぎに示すイラストは、レンズを真ん中で半分にして横から見たイメージです。

【トリプレット】

3群3枚というシンプルな構成のレンズ
単玉レンズを第一群から凸・凹・凸に置いたもの
歪、色収差、球面収差良好

【テッサー】

3群4枚構成のレンズ
像面湾曲の補正が良好で、広い画角にわたって良好な収差補正を図ることができるシャープさが特徴であり、よく写るレンズと評判

【ヘリアー】

3群5枚構成のレンズ
トリプレットの発展型、トリプレットの前群と後群を色消しの貼り合わせ
豊麗な描写で有名、貼り合わせ面の多さから高価で衰退

【ダブルガウス】

2群4枚構成のレンズ
標準域から中望遠域で多く用いられる
大口径化と像面の平坦化が容易で、高画質が得られる。
現在では標準レンズの主流

【トポゴン】

2群4枚対称型の広角レンズ
絞りを中心に曲率の大きなレンズ群が左右両側にある
画角のわりに 歪曲収差 が少ない

【クセノター】

4群5枚構成
後方の接合レンズを凹レンズ1枚に対称型の広角レンズ
絞りを挟んで前玉がダブルガウス、後玉がトポゴン

【ソナー】

3群7枚望遠レンズ
高コントラスト、高精度に張り合わせで高価、
対称型構成で糸巻き型の歪曲収差が出やすい



この他に様々な構成 群やレンズ枚数が異なるものが多くあります
メーカーカタログにも掲載されておりレンズ選定時の参考にしてください

弊社では、レンズに関する商品だけでなく映像に関わる様々な商品を取り扱っております。 ご興味のある商品があれば何卒ご相談ください。