第5回 紫外線撮影用レンズ 編
紫外線という言葉はUVカットや、紫外線殺菌など身近によく耳にします。
紫外線は、赤外線や可視光線より波長が短くエネルギーが大きく物質に対して化学変化を早く起こさせます。それを利用して日焼したり、殺菌をすることができます。
色のイメージとしては紫色で表現しますが、紫外線は目には見えません。字で表しているように虹色の順で表すと赤~青~紫色の外領域が紫外線です。
紫外線を可視化(撮影)するには、専用レンズや可視光線カットフィルター、また専用フィルムや紫外線用受光素子が必要となります。
通常のカメラやレンズでは、可視光以外の余計な紫外線(光の波長280~400nm) や、赤外線(光の波長780~3000nm)はフィルターでカットされていますのでそのままでは撮影することができません。カメラを改造したり、専用紫外線レンズが必要となります。
この紫外線を可視化(撮影)することは、あらゆる分野で利用されています。例をあげると「燃焼」、「プラズマ」、「古墳」、「古文書」、「絵画」、「蝶」などの解析などです。
*弊社で取扱している紫外線撮影用レンズは、次のメーカーがあります。
(1)株式会社栃木ニコン製
紫外線撮影用レンズ
* ニコンFマウント UV-105mm F4.5
・ 紫外線領域の撮影に有効なレンズです。
・ 可視光でピントを合わせれば紫外線撮影時にピントを補正する必要なく撮影が可能
・ 波長220nm~900nmの全域で透過率約70%を確保
・ 無限大~-0.5倍まで各波長にわたり収差の変動が少なく、低ディストーションを実現
(2)リコーインダストリアルソリューションズ(株)
紫外線専用レンズ
* Cマウント H2520-UVM 25mm F2
・蛍石(フローライト:CaF2)と光学石英ガラスのみを組合せた紫外線専用レンズです。
・250~400nmの紫外域の広い範囲で色収差を良好に補正し、且つ、1.5メガピクセルカメラに対応できる高解像レンズです。
・フォーカス、アイリスのロック機構を採用しております。
カタログダウンロード(PDF)
* Cマウント B2528-UV 25.04mm F2.8
・光学石英ガラスを組合わせた焦点距離f=25mm/F2.8の近紫外線専用レンズです。
・365nmを中心とした近紫外領域での撮影に最適です。
* Cマウント B7838-UV 77.55mm F3.8
・光学石英ガラスを組合わせた焦点距離f=78/F3.8mmの近紫外線専用レンズです。
・365nmを中心とした近紫外領域での撮影に最適です。